ラードは豚の脂身から作られる動物性油脂で、外食産業では広く利用されています。
しかし、その健康への影響については賛否が分かれます。
この記事では、栄養士の視点からラードのメリットとデメリットを詳しく解説します。
自家製ラードの作り方も掲載しています。
ラードってそんなに食べないと思うけど
家庭料理ではラードを直接使用する機会は少ないかもしれませんが、外食産業ではその風味や調理特性から広く使用されています。例えば、とんかつやフライドチキンの揚げ油、餃子やハンバーグの具材、さらにはチャーハンや焼きそば、パンや肉まんなど、多岐にわたる料理に利用されています。
「背脂とんこつラーメン」食べていませんか? 背脂ってなんでしょう。ラードです。
ラードのメリットデメリット
ラードというと健康に悪いというイメージありますね。メリットデメリットまとめてみました。
ラードのデメリット
- LDLコレステロールや中性脂肪を増やす
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ラードのイメージはこれにつきますね。ラードや牛脂、バターに多く含まれる飽和脂肪酸は過剰摂取でこれらの健康被害が起こります。生活習慣病の原因、みたいなイメージまであると思います。
栄養士としてお伝えしますが、過剰摂取が問題なのであって、基本的には生きていく上で欠かせない栄養素です。摂らないと摂らないで脳卒中のリスクが高まります。栄養はバランスです。
ラードのメリット
- 酸化しにくい
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油脂において酸化しにくいというのは割と重要です。動物脂に比べると、植物油は酸化しやすいです。揚げ物をする場合は特に影響されます。酸化した油を食べると胸焼け・吐き気の原因になります。ラードは保存食に使われるほど酸化しづらく、日持ちします。
…ですが、今どきサラダ油を酸化させてダメにしました、なんてまず聞かないのでメリットと言うには弱いですね。 - 結局は美味い。これが全て
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これだけ過剰摂取が問題になっているのに食べられているのは何故か。そう、美味しいからです。
使うだけで料理にコク、深みが出ます。ネギやニンニクの香りを移すこともできるので、応用も効きます。
デメリットを無視できるレベルの魅力があるのです。
どのくらいの量なら食べていいの?
※計算嫌いな人は結論だけ見てください。
とは言え、どのくらいなら食べてもいいのかは気になるところ。
日本人の食事摂取基準(2020年版)では飽和脂肪酸はエネルギー比率で7%以下が目標量とされています。
具体的には、女性18~29歳の場合は1日の推定エネルギー必要量は2000kcalですのでその7%、140kcal以下なら大丈夫です。脂質は1gあたり9kcalなのでグラムに直すと15.6g、ラードに含まれる飽和脂肪酸量は100g中39 gです。
これを計算すると1日摂ってもいいラードの量は40gになります。が!
あくまで計算上の話です。ラードだけ舐めて1日過ごす人はいません。食品に含まれる飽和脂肪酸も考える必要があります。例えば、豚バラ肉100gあたりの飽和脂肪酸量は14.4g、バター1かけ10gあたりの飽和脂肪酸量は5gです。
豚バラ100gで1日の目標量15.6g中14.4gとかもう無理では…? ちなみに背脂とんこつラーメンの脂質は46gです。(参考:カロミル) 脂質が全部動物性脂肪というわけでは無いのですが…背脂ですし、ほぼラードですよね。上で計算したラード1日40gというのを超えてますね。女性のカロリーで計算してますが男性18~29歳でも2,650kclなので3割り増し、ラード52.8gが上限程度です。
結論:あまり使いすぎないようにしましょう…
使っても1日大さじ1程度目安ですかね。
摂りすぎないようにしよう
基本的にラードは摂り過ぎてしまう食品です。
目に見えなくても料理に混ぜ込まれていることが多いので、特に外食が多い人は注意しましょう。
ただ、料理の質を高めてくれる素晴らしい調味料であることも確かです。また、全く摂らないとそれはそれで脳卒中のリスクが高まったりと、健康に悪いです。
何事もバランスよく摂取することが大切です。これらの知識を念頭に置き、メリット・デメリットを理解した上で楽しみましょう。
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