「プロっぽい料理写真が撮りたい」と思って検索してみると、
- 自然光だけで撮る簡単テクニック
- スマホでもOK!という軽めの内容
こういった情報はたくさん出てきます。
一方で、
「もっとコントロールされた光で撮りたい」
「Instagramで見るような“それっぽい料理写真”に近づけたい」
と思うと、今度は急に完全プロ向けの難解な解説ばかりになり、参考にならない……。
この記事は、
自然光撮影では物足りないけれど、本格スタジオ撮影はハードルが高い
そんな人に向けた「フラッシュ入門」です。
慣れれば自然光でも十分きれいな写真は撮れます。
ですが、再現性・安定感・仕上がりのコントロールを考えると、フラッシュは非常に強力な武器になります。
今回は、
「フラッシュを初めて使う人」向けに、料理写真の基本ライティングを解説していきます。
予算は1万円。
※カメラ本体はすでに持っている前提です。
まずは Before / After
まずは何も考えず、普通に撮った写真。

正直、悪くはありませんが「よくある写真」という印象です。
次に、フラッシュを使って撮影した写真。

一気に「それっぽく」なったのが分かると思います。
影の出方、立体感、料理の存在感がまるで違います。
重要:ホットシューは付いていますか?
フラッシュ撮影には、カメラにホットシューが必要です。
一部のコンパクトカメラ、特に家庭向けの機種には付いていません。
その場合、残念ながらこの方法は使えません。

とりあえずこれを買っておけばOK
フラッシュ(2台)
高価なものは不要です。
マニュアル発光できる激安フラッシュで十分。
今回使用するのはこちら
- NEEWER TT560(2台)
新品で1台8,000円前後、中古で2,000〜4,000円程度で揃います。
詳しい人に解説:
今回はカメラ本体から離れたフラッシュを光らせるために2台使用します。1台をバウンズ光、兼、光通信式フラッシュの信号光にする形です。
あればワイヤレスフラッシュがもちろん良いのですが、安さと簡易さを考え今回の形にしています。
その他に必要なもの
- アンブレラ(白)
- フラッシュ用ライトスタンド(三脚)
- フラッシュ取り付け用ホルダー

これらがセットになった安価な撮影キットで問題ありません。
忘れがちポイント
- 単3電池 × フラッシュ2台分
- 電池消費が激しいので、余裕があればエネループなどの充電池がおすすめ
うまく選べば、すべて合わせて1万円台に収まります。
セッティング方法
できれば、少し広めのスペースで行いましょう。
手順
①ライトスタンドを立て、ホルダーを取り付ける

②フラッシュとアンブレラを装着

③これを、撮影位置から見て「料理の左斜め上45度」にセットします。

もう1台のフラッシュは、カメラのホットシューに直接取り付けます。

これで物理的なセッティングは完了です。
カメラとフラッシュの設定
カメラ設定(マニュアルモード)
- ホワイトバランス:フラッシュ(なければオート)
- シャッタースピード:1/160
- ISO:100
- 絞り(F値):8
この状態で、フラッシュをOFFにして1枚撮影します。

→ 真っ暗になればOK。
もし明るければ、F11などにして暗くしてください。
※シャッタースピード・ISOは触らないでください。
フラッシュ設定
- カメラ側フラッシュ:出力「4」(TT560の場合。他の機種なら1/2〜1/4あたり)
- スタンド側フラッシュ:出力「5」、モード「S1」(TT560の場合。他の機種なら1/2あたり)
これで準備完了です。
撮影と微調整
撮影時、カメラに付けたフラッシュは天井に向けてバウンスさせます。
バウンスとは光を跳ね返させること。天井に当てて、その反射光で間接的に照らすんですね。
直接料理には当てません。
そしてその光を受信し、奥に設置したフラッシュも同時に光ります。
光通信式のフラッシュだとこういう同期ができます。電波必要ないんです。
これで天井からの反射光、奥に設置したフラッシュの光の2灯での撮影ができます。
この状態で撮ると、先ほどのような写真になります。

手前の影が強いですね。
影が強いと感じたら、レフ板を使いましょう。
- コピー用紙
- 白いまな板
- 白い発泡ボード
白くて光を反射するものであれば何でもOKです。
レフ板を奥の照明を反射されるように入れるだけで、影はかなり柔らかくなります。

明るさの調整方法まとめ
写真が暗い場合
- フラッシュ出力を両方1段上げる
- F値を下げる(F5.6など)
- それでも足りなければISOを200〜400に
写真が明るすぎる場合
- フラッシュ出力を両方1段下げる
- F値を上げる(F11など)
共通ルール
- シャッタースピードはなるべく固定(1/160)
影が強い場合
- フラッシュ位置を高くする
- フラッシュを料理から遠ざける
最後に

ざっくりではありますが、
フラッシュを使った料理写真の基本形は掴めたのではないでしょうか。
このレベルを理解していれば、
簡単な飲食店のメニュー写真程度なら十分対応可能です。
もちろん、さらに踏み込めば
- 木陰のような影を入れる
- 色をコントロールする
- 小道具や背景で世界観を作る
といった技法もあります。

この写真も、フラッシュ自体は安価な同じものを使っています。
違うのは「使い方」と「考え方」だけです。


