MENU
  • このサイトについて
  • 記事一覧
  • note
  • お問い合わせ
レシピ、調理学、栄養学が学べる、食の総合メディア
趣食研究所
  • このサイトについて
  • 記事一覧
  • note
  • お問い合わせ
趣食研究所
  • このサイトについて
  • 記事一覧
  • note
  • お問い合わせ
  1. ホーム
  2. 栄養学
  3. 添加物について
  4. 加熱調理でアクリルアミドが発生!発がん性があるって本当?|栄養士が科学的に解説

加熱調理でアクリルアミドが発生!発がん性があるって本当?|栄養士が科学的に解説

2026 1/07
January 7, 2026
関口アキラ

揚げ物や焼き料理で発生すると言われる「アクリルアミド」。
アクリルアミドには発がん性がある、と聞くと、「焼いたり揚げたりするのは危険なのでは?」と不安になりますよね。

結論からお伝えすると、アクリルアミドを恐れる必要はありません。

この記事では、

  • なぜアクリルアミドができるのか
  • 本当に発がん性は問題ないのか
  • どの程度なら心配しなくてよいのか

を、栄養士の立場から科学的に整理して解説します。

あわせて読みたい
焦げを食べてもガンにはならない!!|栄養士が伝えたい本当のところ 「焦げを食べるとがんになる」と聞いたことはないでしょうか。 実際、焦げた部分には発がん性が指摘される化合物が含まれることが知られています。ただし、その危険性は…

目次

加熱調理でアクリルアミドが発生するメカニズム

Image by Pexels from Pixabay

アクリルアミドは、加熱によって新たに生成される物質です。
ポイントとなるのは「メイラード反応」。料理を美味しくする「焦げ目」の反応のことです。

メイラード反応とは、

  • アミノ酸(特にアスパラギン)
  • 糖(還元糖)
    が、120℃以上の高温で反応することで、焼き色や香ばしさを生み出す反応です。

この反応が起こる過程で、副産物としてアクリルアミドが生成されます。

ちなみに

  • 茹でる
  • 蒸す

といった水を使う調理では、ほとんど発生しません。

美味しさを作る反応と同時に生まれる物質、それがアクリルアミドです。


アクリルアミドの毒性|「発がん性あり」は本当?

アクリルアミドは、国際がん研究機関(IARC)により
グループ2A(おそらく発がん性がある)に分類されています。
International Agency for Research on Cancer (IARC) – Summaries & Evaluations

「…発がん性あるじゃん、じゃあもう揚げ物や炒め物食べれないや」
と思っているそこのあなた。

ここで重要なのは、この評価の根拠です。

  • 主な証拠は動物実験
  • しかも、かなりの高用量を投与した特殊な条件
  • 人を対象とした疫学研究も行っている

その結果は、人でのアクリルアミド摂取とがん発症の間に一貫した強い関連は確認されていません。

つまり、

発がん性が「完全に否定されているわけではない」が、
日常的な摂取量で明確な健康被害が確認されているわけでもない

というのが、現在の科学的な立ち位置です。


…ちょっと言い回しが学者っぽいですかね。ちょっとくだけた感じで言うなら

ものすごい量ネズミにあげたら癌になったけど、普通に人間がこの量摂るのは無理。
調査したけど、普通に食べる量で癌になる証拠は出なかった。

という具合です。


アクリルアミドが多く含まれると言われている食品

Image by Hans from Pixabay

アクリルアミドが多くなりやすいのは、炭水化物を多く含み、高温で調理される食品です。

代表的な例は以下の通りです。

  • フライドポテト(平均値0.27mg/kg)
  • ポテトチップス(平均値0.75mg/kg)
  • 天ぷら(平均値0.02mg/kg)
  • トースト(食パン:平均値0.01mg/kg)
  • クッキー、ビスケット(平均値0.24mg/kg)
  • 缶コーヒー(平均値0.009mg/kg)
  • インスタントコーヒー(平均値0.55mg/kg)

食品に含まれているアクリルアミド|農林水産省

「焦げた肉」が問題になるイメージを持たれがちですが、
実際にはじゃがいもや穀類などのデンプン食品の方がアクリルアミドは多く生成されます。

こう言った事実があるので「ポテトチップスは危険!発がん性のあるアクリルアミドが生成されている」
と言った閲覧数目当ての煽り記事がよく出回ってますね。残念なことです。


実際どのくらい摂ると危ない?|量で見るリスク

では、実際にどのくらい摂取すると問題になるのでしょうか。

各国の食品安全機関の評価では、
平均的な食生活を送っている人のアクリルアミド摂取量は、健康影響がはっきり出るレベルではないとされています。

これだけ食べると癌になる!具体的な量

とはいえ具体的に知りたいですよね。あくまで参考値として計算してみました。

IARCモノグラフ(Acrylamide, Vol.60 / Vol.101)で重視された代表的な動物実験では、

  • 投与量:0.5〜3 mg/kg体重/日
  • 投与期間:生涯(約2年間)
  • 投与方法:飲料水に混ぜて連続投与

という条件が使われています。

単純に体重換算で人間に置き換えてみましょう。(体重60kgで計算)
すると、人が毎日30〜180mgのアクリルアミドを一生摂取すると癌になる
という想定になります。

ポテトチップス1袋(55g)に含まれるアクリルアミドの量は41.25 µgです(平均値)

ここから計算すると…

ポテトチップスを毎日730袋〜4,390袋を生涯食べると癌になる計算

chatGPT Image

まあ不可能ですね。
これは単純な計算ですが、要は動物実験はこれほど高容量を与えた特殊な実験ということです。

一般的な食事からの摂取量(日本・欧州)

通常の食生活で摂ってしまうアクリルアミドの量も調査されています。

  • 平均:0.3〜0.8 µg/kg体重/日
  • 体重60kg → 18〜48 µg/日

※ µg(マイクログラム)= 1/1000 mg

単位が違うことからも分かりますね。もう一度お伝えしますが

各国の食品安全機関の評価では、
平均的な食生活を送っている人のアクリルアミド摂取量は、健康影響がはっきり出るレベルではないとされています。

食品中のアクリルアミドの含有実態調査|農林水産省


コーヒーのアクリルアミドは気にすべき?

Image by xiaojie zhao from Pixabay

コーヒーにもアクリルアミドは含まれます。焙煎されますからね。
この点に関しても不安を煽る記事がかなり見受けられますので、私の見解を述べます。

  • 缶コーヒー1本(190g)あたり:約1.7 µg
  • インスタントコーヒー1杯(粉2g):約1.1 µg

ということは缶コーヒーを毎日17,600本〜105,900本飲み続けると大変危険です。癌になります。


と、いう冗談はさておき。
コーヒーのアクリルアミドについても同様に、過度な心配は不要です。

むしろ実際は
コーヒー摂取量が多い人ほど、総死亡率が低い傾向が報告されています。
アクリルアミドだけを切り取って怖がる必要はありません。


ただし、アクリルアミド自体はちゃんと危険

ここまで「食品中のアクリルアミドは過度に心配しなくてよい」と説明してきましたが、
アクリルアミドという物質そのものが安全という意味ではありません。

問題になるのは、主に工業用途で高濃度に曝露されるケースです。
アクリルアミドの製造・加工工場などでは、吸入や皮膚接触によって体内に取り込まれる可能性があり、実際に末梢神経障害(しびれ・筋力低下など)が報告されています。

このため国際がん研究機関(IARC)では、動物実験での発がん性を根拠に「おそらく発がん性あり(Group 2A)」と分類しています。

ただし、工場で問題になる曝露量はmg単位、食品からの摂取はµg単位であり、量も曝露経路もまったく異なります。
食品中の微量摂取と、工業的な高濃度曝露は同列には扱えません。

要するに、

アクリルアミドは「扱い方を間違えれば危険な物質」だが、
日常の食事で問題になるレベルではない

というのが、科学的に妥当な整理です。

まとめ|アクリルアミドは「正しく怖がる」

アクリルアミドは、

  • 加熱調理で確かに発生する
  • 動物実験では発がん性が示されている

という事実がある一方で、

  • 日常的な摂取量で明確な健康被害は確認されていない
  • 普通の食生活で過度に気にする必要はない

というのが、現時点での科学的な結論です。

アクリルアミドに発がん性があるんだ!(事実)
↓
食品を加熱調理するとアクリルアミドが発生するんだ(事実)
↓
と言うことは加熱調理した食品には発がん性があるんだ(飛躍)

そんな煽り記事やYoutube動画が蔓延していたのでこの記事を書きました。


大切なのは、A=B、B=C、だからA=Cだ!と安直に考えないこと。

「焦げを食べたらガンになる」という単純な話ではありません。
科学的に正しく理解し、必要以上に食を怖がらないことが、健康的な食生活につながります。

あわせて読みたい
焦げを食べてもガンにはならない!!|栄養士が伝えたい本当のところ 「焦げを食べるとがんになる」と聞いたことはないでしょうか。 実際、焦げた部分には発がん性が指摘される化合物が含まれることが知られています。ただし、その危険性は…
あわせて読みたい
MCTオイルで痩せるって本当?栄養士が効果とリスクを徹底解説 「MCTオイルを飲むと痩せるらしい」「バターコーヒーでダイエットできる」──そんな話を一度は耳にしたことがあるかもしれません。ここ数年、健康や美容に関心の高い人た…
あわせて読みたい
人工甘味料は太る・危険は本当?栄養士がよくある疑問を回答 人工甘味料については「太りやすい」「血糖値を上げる」「インスリン抵抗性を悪化させる」といった主張が繰り返し語られています。 結論から言います。 人工甘味料その…
栄養学 添加物について
アクリルアミド 健康 栄養学

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Follow @seak_nc
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • 菜の花・アブラナの栄養は何がすごい?主要野菜と比較|栄養士が解説
  • 実はいちごは栄養価が高い?栄養士が成分と健康効果を解説

この記事を書いた人

関口アキラのアバター 関口アキラ 管理人

調理師、栄養士、フードスタイリスト、カメラマン。「食」にまつわる幅広い分野で活動中。飲食店の立ち上げやメニュー開発、料理撮影、メニューデザインなど多様な現場に携わる。
食の楽しさを伝えるメディア「趣食研究所」を運営し、記事の執筆・撮影・編集を一貫して手がける。科学的根拠に基づいた発信を大切にしています。
http://se-akira.com/

関連記事

  • 精製塩は本当に体に悪い?栄養士が天然塩との違いを科学的に解説
    January 15, 2026
  • ラードは健康にいいのか?栄養士が教えるメリット・注意点・摂取量
    January 14, 2026
  • 「味の素」は危険ではない!が、オススメしない3つの理由 | 栄養士が解説
    January 8, 2026
  • ヘルシーシュレッドは身体に悪い? 栄養士が教える危険性とメリット
    January 4, 2026
  • 精製塩と天然塩に味の違いはあるのか?研究と調理の視点から検証
    January 2, 2026
  • 精製塩は体に悪い?天然塩なら健康?ミネラル神話を栄養士が検証
    January 2, 2026
  • 人工甘味料は太る・危険は本当?栄養士がよくある疑問を回答
    January 1, 2026
  • コレステロールが多い食材一覧|卵・魚卵・内臓は本当に控えるべき?
    January 1, 2026
タグクラウド
お菓子 アイス アブラナ オリーブオイル カメラ コレステロール スイーツ ダイエット トランス脂肪酸 バター バレンタイン フライパン フラッシュ フードスタイリング マーガリン レシピ 健康 動画 味の素 塩 天ぷら 寿命 揚げ物 撮影 料理写真 旨み 春 栄養学 検証 油 油脂 着色料 砂糖 肉 自家製 菜の花 調理器具 調理学 豚肉 野菜 雑学 食品学 食品添加物 食器 食文化
人気記事
  • ラードは健康にいいのか?栄養士が教えるメリット・注意点・摂取量
  • 【2025年春】益子陶器市の楽しみ方徹底ガイド!【初心者向け】
  • ヘルシーシュレッドは身体に悪い? 栄養士が教える危険性とメリット
  • 脂身から自家製ラードを作ってみよう | 料理のコクがアップ!
  • 精製塩は本当に体に悪い?栄養士が天然塩との違いを科学的に解説
新着記事
  • 精製塩は本当に体に悪い?栄養士が天然塩との違いを科学的に解説
  • 脂身から自家製ラードを作ってみよう | 料理のコクがアップ!
  • ラードは健康にいいのか?栄養士が教えるメリット・注意点・摂取量
  • フライパンの素材別特徴まとめ|違い・メリットをわかりやすく解説
  • 3Dフードプリンターに未来が感じられない理由 | フードスタイリストの立場から
目次
sns
固定ページ
  • お問い合わせ
  • このサイトについて
  • ホーム
  • 記事一覧

© 趣食研究所.

目次