「超加工食品」って最近よく聞きませんか?
やたら危険性をアピールしてくる動画や記事が増えていますよね。
ただ、「名前は聞くけれど、何を指すのか分からない」「結局何を食べてはいけないの?」という方も多いと思います。
調べて見たけど、専門的な用語出てきてギブアップ… そんな方向けの記事となっております。
超加工食品とは
超簡単に説明してみます。
超加工食品を超簡単にいうと

大体この認識でOKです。
もう少し説明すると、「家庭料理ではあまり使わない原料や添加物などを組み合わせて、工業的につくられる食品」という感じですかね。
誰が言い出したの?
出発点は、2009年にブラジル・サンパウロ大学のカルロス・モンテイロという研究者が発表した論考です。論文リンク
現代の食品は栄養素ではなく加工度合いで分類するべきだ!と、NOVA分類法という独自の分類法を提唱しました。

ここで登場したのが「超加工食品」という言葉です。
この分類は正確?
例えば、同じ「パン」でも、小麦粉・水・酵母・塩だけで作るパンと、コンビニパンでは、分類が変わります。
ヨーグルトも一括りではありません。無糖のプレーンヨーグルトと、香料や甘味料などを加えた製品では、分類が異なる場合があります。
つまり、「パンだから超加工食品」「ヨーグルトだから超加工食品」とは言い切れないんですね。
…とはいえ言いたいことはわかりますよね。
「超加工食品=なんかジャンキーな食べ物」という。
加工されまくった食品はなるべく食べない方が良いよ、ということを言うために作られた分類なのです。
4分類のみでわかりやすくはあるので、アメリカやブラジルの食品ガイドラインに採用されています。
これを元に栄養指導してるんですね。
まあ日本の三色食品群(赤:体をつくる、黄:エネルギーになる、緑:体の調子を整える)とかもざっくりですしね。
指導する際はこれくらいわかりやすい方がいいんです。
超加工食品という言葉が広まっていく過程
日本でこの言葉を目にするようになった最初のきっかけは、海外の大規模な研究を日本の大手メディアが紹介したことでした。
2018年、「超加工食品の摂取量が10%増えると、がんの発症リスクが10%以上上がる」というフランスの論文が世界的医学誌『The BMJ』に掲載され、日本の新聞やニュースでも「超加工食品」の名で大々的に報道されました。
2019年には米国の国立衛生研究所(NIH)が、超加工食品を食べると1日あたり約500kcalも過剰に摂取してしまい体重が増えるという実験結果を発表。これが日本のネットニュースや健康雑誌でも大きく取り上げられ、トレンドワードとなりました。

このあたりから「超加工食品」という言葉が日本で広まってきた、と考えられます。
超加工食品は身体に悪いの?
まあジャンキーな食品が身体に良いはずないですよね。
代表的なものを、簡単に見てみましょう。
① 食べ過ぎて、体重が増えやすくなる
これは、実際に食事を食べてもらった実験でも確認されています。
2019年の米国・国立衛生研究所(NIH)の試験では、成人20人が、超加工食品中心の食事と、未加工・最小限の加工食品中心の食事を、それぞれ2週間ずつ食べました。食べる量は自由です。その結果、超加工食品中心の期間は、もう一方の期間よりも1日あたり約500kcal多く食べ、体重は平均約0.9kg増えました。
あくまで限定的な試験です。「どんな超加工食品でも、食べれば必ず太る」とまで断定するものではありません。
ただまあ直感とは合いますよね。そりゃそうだろうと。
参考:NIHの実験研究
② 糖尿病や心臓・血管の病気との関連
多くの人の食生活を追跡した研究では、超加工食品の摂取量が多い人ほど、2型糖尿病や心臓・血管の病気のリスクが高いという関連が報告されています。
念の為言っておくと、「関連がある」だけで「原因だと証明された」わけではありません。
食生活だけでなく、運動や喫煙などの違いも関係します。研究ではこうした影響をできるだけ考慮しますが、完全に取り除くのは難しいのです。
複数の研究で同じ方向の結果が報告されているので、無視できない関連ではあります。
これもまあそうだろうな、と思える結果ですね。
③ がんとの関連も報告されている
2018年に発表されたフランスの約10万5,000人を対象とした研究では、食事全体に占める超加工食品の割合が高いほど、がん全体と乳がんの発症リスクが高いという関連が見つかりました。
もちろん、これは「超加工食品を食べたことが原因で、がんになった」と証明した研究ではありません。
食生活を追跡して、関連を調べた研究です。
結局、何が悪さをしているの?
超加工食品には、糖分・塩分・脂質が多く、食物繊維が少ないものも多くあります。
そうした食品に偏ると、必要な栄養を十分にとれない一方で、カロリーや塩分などはとりすぎてしまうことがあります。
また、超加工食品は基本的に癖になるおいしさがあります。
こうした特徴が食べ過ぎにつながる可能性も考えられています。
そのほか、加工による食品の構造の変化や、特定の添加物などの影響も研究されています。
つまり、報告されている健康リスクに、食べ過ぎ、栄養の偏り、加工方法や添加物などが、それぞれどのくらい関わっているのか。まだ整理しきれていません。
「全部、添加物のせい」でも、「カロリーだけ気にすればいい」でも、話は単純すぎるんですね。
まずは超加工食品という名前だけで判断せず、普段の食事が偏っていたら、そこを見直すことが大切かと思います。
結局どうしたらいいの?
結論
かんたーんにいうと「ジャンキーな食べ物ばっかり食べるな」です。
日本人は「そりゃそうだろ」と思うかもしれませんが、ジャンクフードがより身近にあるブラジルやアメリカではその意識が低くなります。このくらいざっくりした表で注意喚起するのが効果的なのです。
日本人は全体的に栄養の知識かなりあるんです。
ポテトフライ食べて野菜摂取したとは思わないですよね? カップ麺が続いたらなんとなく罪悪感覚えてサラダ食べようかなと思いますよね? ハンバーガー食べてカロリー高いだろうなあとなんとなく思いますよね。
それで十分なんです。
だから過剰に「超加工食品」を恐れる必要などないんです。「常識的な」食事でいいんです。
せっかくなので
とは言え、年々ジャンクフードがより身近になってきているのも事実。
この機に
- 甘い飲み物が日常化していたら、水や無糖のお茶に置き換える。
- 野菜・果物・豆類なども取り入れ、食事全体の偏りを減らす。
- 加工の分類だけでなく、食塩・脂質・食物繊維などにも目を向ける。
などに取り組んでみてはいかがでしょうか。
この程度で十分です。
最後に
「超加工食品」というワードは、危機感を煽り不安にさせたい時に最適です。
危険!食べてはいけない!実は食べていた「超加工食品」 …みたいなことを言っていればPVはうなぎ登りです。

こういった動画を見てみました。
実は普通のヨーグルトも「超加工食品」で、食べるとガンになるらしいですよ。
じゃあ日本の4−5倍の消費量世界一位のトルコなんかは大変ですね。
あとソーセージのような加工肉なんてもってのほかだとか。大腸がんのリスクが跳ね上がるそうです。
常食しているドイツ人は大変…かと思いきや大腸がんの人数も割合も日本人の方が上です。
…と、いうように少し考えればおかしいことに気がつくはずです。
もともとはジャンクフードを食べすぎてしまっているブラジルで、研究員が危機感を煽るために提唱した分類法からきた言葉。
日本においては栄養学の知識が普及していたため、超加工食品と言われるようなジャンクフードは身体に悪いという認識はちゃんとあります。だから多くの人が食べすぎない。3食マクドナルドとか罪悪感で無理でしょ?
「超加工食品」という言葉を過剰に恐れる必要はありません。
何事もほどほどに、そしてバランスよく。
ね、本当のことはつまらないからバズらないんです。
本当の最後に:
この記事はわかりやすさと注意喚起を主題に置いているので、詳しい超加工食品の定義などはあえて省いています。所謂ジャンキーぽくない食品でも超加工食品に分類されていたりします。もし興味を持った方がいれば、他の詳しくまとめられた記事で勉強してみてください。
この記事はあくまで興味を持つきっかけと考えてくれれば幸いです。





